Murphy:「前回出てきた、ナット・キング・コールっていう人に興味を持ったんだけど。確か矢口史靖監督の映画"スウィング・ガールズ”のなかで、彼の歌が出てこなかった?」
Django:「そのとおり。映画のエンディングで流れていたのがナット・キング・コールの有名な歌で"ラブ(L-O-V-E)"っていう曲だよ。当時大ヒットした曲。」
M:「映画で歌っていたのも彼なの?」
D:「そう。ナット・キング・コールは、1950年代前半からのキャピトル(Capitol)の看板シンガーだった。でも、ジャズピアニストとしての力量も相当なもの。1956年にリリースされた"アフター・ミッドナイト(After Midnight)"というアルバムはまさにその名盤で、彼が一流のピアニストであったことがわかるよ。」
M:「そうか。てっきり歌手だと思っていたよ。ところで、映画スウィング・ガールズで流れていた"ラブ”っていう曲は、どのアルバムで聴けるの?」
D:「Murphyくん、映画を見てその曲をもう一度聴きたくなったのか。」
M:「そのとおり。それと、あとビッグ・バンドにも興味が出てきたよ。とりあえず、アルバムの方を教えて?」
D:「"L-O-V-E"という曲名がタイトルになっているアルバムは、東芝EMIから1992年にリリースされたものがある。でも、発売からずいぶん経過しているので、入手困難かもしれないね。他には、2005年にナット・キング・コールの没後40年を記念してイギリスEMIが編集したベスト盤がある。彼のキャピトル時代の代表曲が、ほとんど網羅されている。音質はこのアルバムが一番いい。但し、40年記念アルバムということで現在値段がちょっと割高になっている点が問題。それにこだわらなければ、2002年のリリースで東芝EMIから"ナット・キング・コール・ベスト"というアルバム。これもベストセラー曲をまとめたもの。このあたりから入ったらどう?」
M:「そうだね。その3つ目の国内盤は他にどんな曲が入っているの?」
D:「大ヒット曲、モナ・リザをはじめ、スターダストなども入っている。それに"ハロルド・アーレン(Harold Arlen)"が
1933年に作曲した有名なジャズ・スタンダード曲、"イッツ・オンリー・ア・ペイパー・ムーン(It's Only a Paper Moon)"。この曲は前回紹介したマーカス・ロバーツも吹き込んでいる。」
M:「わかった。あの暖かみのある声が魅力だなあ。」
D:「ところで、言っておくけど、ナット・キング・コールはこれだけではないからね。先ほどあげた、"アフター・ミッドナイト(After Midnight)"も忘れるなよ。このアルバムにも、"イッツ・オンリー・ア・ペイパー・ムーン"が入っているんだから。」
◇◇◇
After Mid Night / Nat King Cole [Limited Edition] 東芝EMI 1956年録音
アフター・ミッドナイト
Nat King Cole Best 東芝EMI 2002年リリース
ナット・キング・コール・ベスト
The World of Nat King Cole 英EMI 2005年リリース
The World of Nat King Cole
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