撮影Data:RICOH GXR + S10 24-72mm F2.5-4.4VC
35mm (7.3mm) 1/570 F5.8 ISO100
「長くとれても画質の悪いブルーレイは意味がない!」と、こんなフレーズのテレビコマーシャルが耳に飛び込んできた。これ、デジカメにあてはめると? 「たくさん撮れても画質の悪いデジカメは意味がない!」。いくら大容量のメモリーカードをカメラのスロットに差し込んでも、肝心の写りが悪ければ意味がない、ということになる。そんなデジカメありますか? 結構どのカメラもいい線いっているから、今時のデジカメでそんなにひどい写りのものはないかもしれない。
けれども、自分の好みの写りを追求するなら、やっぱり機種を選ぶのは事実。今のデジカメは、機種ごとの違いよりも、メーカーごとの違いの方が大きいといつも思っている。ニコンはニコン独自の写り、キャノンはやはりキャノンらしい写り、オリンパスも、パナソニックも、ペンタックスも、リコーも、ソニーも、それぞれメーカーごとに個性があらわれる。組織で独自の製品を開発し、たとえ部品を他社から調達しても、あるいは撮像素子など他メーカーと共通のものを使っても、最終的な写りはメーカーごとに違いがでてくる。このあたりが、デジタルカメラのおもしろいところで、メーカーの個性がなくなれば、ユーザーにとっては選ぶ楽しみもなくなり大変困ったことになる。
でも、このメーカーごとの個性は、最終的な「写り」だけでなく、カメラの機構そのものにも違いがあるほうが、ユーザーにとってはありがたい。ボディサイズ•形状、レンズ交換の可否、一眼レフかミラーレスか、撮像素子のサイズの違いなど、いろんなファクターがあってはじめて、選択する価値がでてくる。
そうしたなかで、従来のコンパクトデジカメ、一眼レフ、ミラーレスレンズ交換式カメラに加え、今度のGXRのようなカメラユニットごと交換してしまう、全く独創的な新しい機構をもったデジタルカメラが出てきたことは、デジタルカメラの将来を考えれば、非常に歓迎すべきことであると思う。
コメント