プリーズ・リクエスト
Murphy:「先日、レコード店に行ったら、軽い感じのとてもチャーミングな女性ジャズヴォーカルが流れていたので、誰が歌っているのか店員さんに聞いてみたら、ジャネット・サイデル(Janet Seidel)と言っていた。有名なの?」
Django:「ここ数年の間に続々とCDが発売され、日本でもけっこう売れているみたい。ジャネットはオーストラリアのシドニーで活躍している白人女性ヴォーカリストで、肩の力を抜いた気軽で親しみやすいヴォーカルがなかなか魅力的だね。
最新盤は、7/25発売のプリーズ・リクエストというタイトルのアルバム(We Get Requestsが本来のアルバム名)。このアルバムは、2003年のライブ・レコーディングで、ジャネットのピアノの弾き語りに、ベースとギターを加えたトリオ演奏。ドラムレスだから、いっそう寛いだ感覚が表れている。曲目はスタンダードを中心にまとめられており、普段どこでも気軽に聴ける内容。
そのなかには、ゼム・ゼア・アイズ(Them There Eyes)という1930年に作曲されたとても古いスタンダード曲も含まれている。この曲は、サッチモ、レスター・ヤング、ビリー・ホリデイなどが好んで採り上げた曲で、古くから録音もされてきた。作曲はSugerやSweet Georgia Brownなどを作曲したMaceo Pinkard。この時代ならではのスウィンギーでノリのよい感覚がこの曲の持ち味だが、ジャネットが歌うと、ふたたび新鮮によみがえってくる。」
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