撮影Data:RICOH GXR + S10 24-72mm F2.5-4.4VC
35mm (7.3mm), 1/36 sec, F2.9, ISO183
GXRのS10カメラユニット(24-72mm F2.5-4.4VC)はステップズーム機能を持つ。これは今となってはさほど珍しいものではないが(GX100でも使えた)、大変ありがたい機能だ。これがあるのとないのとでは大違い。自分にとっては絶対必要なもの。このステップズームをオンにすると、24mm、28mm、35mm、50mm、72mmの5つのステップを選ぶことができる。
もともとズームはあまり好きではなかった。フィルム時代はズームレンズに最後まで抵抗があった。なぜかというと、レンズの焦点ごとに固有の世界があるからだ。28mmと35mmとでは写す世界がちがう。これをいくら便利だからといってその間の29mmとか30mmで撮るといってもあまりピンとこない。またその必要性も感じない。自分が積極的に選んで、意図的に28mmなら頑として28mmで撮りたいのだ。だからズームは、あくまで単焦点の集まりとしてとらえたい。
ステップズームで、自分の意志で5つの焦点距離から選ぶということができるなら、S10カメラユニットを買えば、一挙に24mmから74mmまでの5本の単焦点レンズを揃えたのと同じことになる。こう考えると、ズームレンズは大変お得で便利なもの。積極的に活用する気にもなる。だから、ステップズーム機能はどうしても必要だ。マイセッティングモードであらかじめ登録しておけば、例えば50mmで1:1の正方形フォーマットで即座に撮影できる。往年の二眼レフを持ったつもりで、今日はローライフレックスの気分で撮ろうといったことも簡単にできてしまうのがいい。
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