Murphy:「Djangoくん、今日は自分の持っているアルバムを持ってきたよ。ボクが最初に買ったジャズ・ヴォーカルのアルバムはこれなんだけど。」
Django:「Murphyくんも、ジャズ・ヴォーカルのアルバムを持ってたのか。どれ、あっ、これか。超有名なアルバムだね。ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン。」
M:「ヘレン・メリルの有名な曲、ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥを聴きたくてね、買ったんだ。いつもほとんど、この一曲だけしか聴かなかったんだけど、Djangoくんの影響を受けて、全曲通して聴いてみたよ。」
D:「どうだった?」
M:「ホワッツ・ニュー、とか、イエスタデイズもいいね。でもやっぱりこの曲が一番だと思った。それと、この間から、Djangoくんのジャズの話を聴いて、少しジャズ・ミュージシャンの名前がわかってきたんだけど、あの、クリフォード・ブラウンが演奏していたんだね。それと、ベースが、オスカー・ペティフォードだったんだ。」
D:「その通り。Murphyくんも詳しくなってきたね。このメンバーはすごいよ。それに編曲は、その後一世風靡した、クインシー・ジョーンズ。ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥの間奏で、出てくるトランペットのあの音色がブラウニーなんだ。」
M:「ところで、この曲は、誰が作ったの?」
D:「コール・ポーター。「サムシング・トウ・シャウト・アバウト」という映画のために作曲したんだけど、1943年ごろだね。コール・ポーターは、1920年代から60年代まで、数々のスタンダードを書き続けた作詞・作曲家で、この曲以外にも、All Of Youや Night And Day、Begin The Beguineなど、数多くの名曲を残しているんだ。2005年には、彼の一生を綴った映画『五線譜のラブレター 』が公開されたし、その概要はいまでもホームページ上で見られるよ。」
M:「そう、さっそく見てみるよ。もう一つ質問なんだけど、ヘレン・メリルは、他に有名なアルバムがあるの?」
D:「あるけど、当分は、Murphyくんにはこのアルバムだけでいいと思うよ。ヘレン・メリルは、60年代の後半から5年ほど日本にも住んでいたんだ。その後、毎年のように来日しているから、そのうちまた、ライブでも聴けると思うけど。」
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ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン
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