ジャズはニューオリンズ・ジャズからコンテンポラリー・ジャズまで100年の歴史を持っています。その間、スイング、ビ・バップ、モダン、フュージョン、コンテンポラリーまで、実に多彩なスタイルが表れました。一般的には、そのなかのモダンジャズが最もポピュラーで、ジャズの代名詞にもなっています。時代でいえば、40年代後半から60年代までが、その時期に相当します。このモダン・ジャズ期に今日有名な多くのジャズプレーヤーたちが活躍し、多くのレコード資産を残しました。しかし、モダン・ジャズはあくまでジャズの一部であり、その後もジャズは生きた音楽として常に発展しています。これから、ジャズを聴かれる方、是非、モダンジャズをベースにしながらも、今日の新しいジャズや、モダンジャズ以前の古いジャズにも目を向けていただきたいと思います。そうすることにより、モダン・ジャズの素晴らしさが一層理解できると同時に、それより古い時代のニューオリンズスタイルやスイング・ジャズの良さもわかり、また、それらの資産を継承したコンテンポラリーなジャズもリアルタイムに楽しむことができ、これまで以上にもっとジャズの素晴らしさを味わうことができると思います。